オファーを受けた後、
「もう少し考える時間が欲しい」
と思うことは珍しくありません。
では、そのような場合、企業に期限延長をお願いしてもよいのでしょうか。
私の答えはシンプルです。
必要であれば、相談するべきです。
実際には、多くの場合、結果は次のどちらかになります。
・企業が延長を認めてくれる
・企業が延長を認めず、当初の期限までの回答を求める
どちらになるとしても、相談すること自体は決して悪いことではありません。
ただし、その裏では企業側もあることを考えています。
企業が気にしていること
期限延長の相談を受けた時、企業側がまず考えるのは、
「なぜ時間が必要なのだろう?」
ということです。
実は、延長をお願いすること自体よりも、その理由が結果を左右します。
同じ依頼でも結果が変わる理由
私はこれまで、似たようなケースがまったく異なる結果になる場面を見てきました。
ケース1:理由が曖昧だった場合
かなり前の話ですが、ある同僚が担当していた候補者がオファーを受けました。
その候補者は期限延長を希望しました。
そして、さらにもう一度延長を希望しました。
理由は特に明確ではなく、
「もう少し時間が欲しい」
という説明だけでした。
同僚は候補者が最終的には承諾してくれることを期待し、クライアントに二度延長をお願いしました。
しかし結果として、その候補者は辞退しました。
そして、その過程でクライアントとの信頼関係にも少なからず影響が出てしまいました。
ケース2:理由を明確に伝えていた場合
私自身も似たような経験があります。
私がご紹介した候補者が、名古屋にある大手自動車部品メーカーからオファーを受けました。
その方は愛知県に戻ることを希望しており、勤務地という点でも非常に魅力的な機会でした。
正直に言うと、私はオファー後の期限延長には慎重な立場です。
オファーが出る頃には、ある程度「受ける可能性が高いかどうか」は見えているべきだと思っています。
その段階では、ポジションそのものではなく、条件面の確認をしていることがほとんどだからです。
ただ、このケースでは事情が少し違いました。
候補者の方は最初から非常に率直でした。
他社選考も並行して進めていることを隠していませんでした。
企業側にとっても想定外の話ではありませんでした。
期限延長を希望した際も、
「最終選考まで進んでいる企業があり、双方に対して誠実に判断したい」
という理由を明確に説明してくれました。
私はその内容をそのままクライアントへ伝えました。
クライアントは状況を理解してくれました。
もちろん延長を認めない選択肢もありました。
しかし実際には期限を延長し、さらに改めて面談の機会を設け、入社後の期待やビジョンについて改めて話す時間を作ってくれました。
候補者はもう一方の選考も最後まで進めた上で比較検討し、最終的には私のクライアントのオファーを承諾しました。
違いは何だったのか
どちらのケースも、
「もう少し時間が欲しい」
という依頼でした。
しかし違いはとてもシンプルです。
一方は理由が曖昧でした。
もう一方は、状況が明確に共有されていました。
私の考え
もし時間が必要なのであれば、相談するべきです。
ただし、その理由はできるだけ率直に伝えるべきだと思います。
問題になるのは、期限延長をお願いすることではありません。
その背景や理由が見えないことです。
企業も人です。
状況を理解できれば、柔軟に対応してくれることも少なくありません。
だからこそ、期限延長をお願いする時は、
「なぜ時間が必要なのか」
をしっかり伝えることが大切だと思います。